2020年、コロナショックの影響で米国株は大きく値下がりし、世界的にコロナの流行が減少しているとは言い切れない昨今、今後の株価の見通しも不安定です。
投資ここ数年で始めた方(自分も含め)はドルコスト平均法で、米国株の投資信託もしくはETFに投資されている方が多いと思いますが、株価はハイリスクハイリターンであることを理解していただくにこの記事を作成しました。
リスクをしっかり理解して誰にも負けない握力を付けましょう!
S&P500の値下がりする確率は!?
https://advisor.visualcapitalist.com/historical-stock-market-returns/
こちらのサイトをご覧になればわかりますがS&P500の1825年から2019年までの平均リターンは年8.25%となっています。
楽天証券のシミュレーションを用いて30年間月1万円ずつドルコスト平均法で積み立て、年率8.25%で複利の恩恵を受けた場合、
1500万円になります。
月1万円でもここまで大きなリターンを得ることができます。
複利の効果は素晴らしいですね。しかしこの年率8.25%という数字は2019年の株価と1825年の株価から算出された計算値です。
一般的に投資を勧める際はわかりやすく、且つインパクトがあるようにこのような複利のグラフを用いることが多いと思います。
ですがこれはあくまで机上の空論で実際は上がったり下がったりしながら株価は上昇していきます。
次の図はS&P500の年毎のリターンを表しています。
こちらの図から195年間の歴史において3年間も-30%以上の暴落があったことが分かります。逆に5年間は+50%以上と凄まじいリターンです。
そして大体30%の確率でトータルリターンはマイナスになっています。
またここ5年のトータルリターンは
このようになっており、かなりばらつくことが分かると思います。
2020年は6月までで-4.7%となっており、今後どうなるかは誰にもわかりません。
ここで重要なポイントはその年のトータルリターンがマイナスになることが30%もの確率であるのです。
これを理解していないとよりここ数年のパフォーマンスが良いインデックス(ナスダック100指数など)に浮気したり、個別株が気になったりすることがあるかもしれません。
あなたの投資している米国株インデックス投資は30%の確率でマイナスになるのです。
こちらから引用
こちらはS&P500の今後10年の年平均リターンを推定した図です。
年平均6%のリターンがあると想定しています。
しかし、見てもらえばわかる通り、債券のリターンである0.7%を下回る可能性が10%、リターンが0である確率も8%あることが分かります。
いくら今まで右肩上がりのS&P500でさえ、あなたが今後10年間投資をコツコツ続けていった結果、全くリターンが得られない可能性もあるのです。
例えばあなたの10年後の年平均リターンが債券の0.7%以下でも、そこから20年持ち続けることができるでしょうか。債券に浮気したくなりませんか?
投資開始直後はあまり気にしなくても良いですが、これから数十年インデックス投信積立を続けるためにこれらのことを肝に銘じておきましょう。
初心者はポートフォリオについてあまり考えなくても良い
評価額がマイナスになる度に「S&P500はダメだ!ポートフォリオを調整しよう!」などとポートフォリオを調整したりするのは非常に非効率であり、意味がありません。
本来自分のリスク許容度に応じたポートフォリオをできるだけ若い内に作成し、そのポートフォリオをリバランスしながら保持し続けるのが最良の投資です。
ですが自分のリスク許容度のに応じたポートフォリオを作成するのが難しいです。
ですので自分は投資できる余剰資金をドルコスト平均法でひたすらインデックス投信に継続して投資する方法をおススメしています。
投資している投資信託の評価額が上がろうと下がろうととにかく入金すれば良いのです。
注意点はリスク許容度を過大評価し、ギリギリまで入金してしまうことです。もう少し投資したいなと思うくらいがちょうどよいと思います。
もしあなたがさらに一段階上を目指し、ポートフォリオをきちんと作成し、リバランスを行うのであればドルコスト平均法での投資では非常に相性が悪いことが分かります。
ドルコスト平均法は定額買い付けになるため、自分の思わぬ出費や株価の変動で大きくポートフォリオのバランスが崩れるからですね。
ドルコスト平均法は精神的に安定できる投資方法で初心者には特におススメですが、初心者を脱却し、自分のポートフォリオが確立してきたらスポット買いでリバランスをした方がより高パフォーマンスなポートフォリオが作成できます。
インデックス投資において最も総資産が上下するのは積み立ての最終段階である30年後です。
特に投資額の少ない初期の数年は上がろうが下がろうがいざ切り崩す時にはほとんど影響を与えません。
インデックス投資をすることで大事なのは途中で辞めないことと、30年後(投資元本を取り崩すタイミング)に値上がりが期待できるかどうかです。
ポートフォリオをいじくるのは何だか投資している気がして楽しいですが、あなたの目的が安定した資産運用、資産形成であれば逆に何もせず、頭のいい人達が考えたインデックス投資を真似するのが一番です!
私見
こちらはちょっとした自分の考えです。
自分は長く投資を続けたいためQQQ(ナスダック100に連動したインデックスETF)などには投資しません。
なぜならS&P500(組み入れ数500)やFTSE®グローバル・オールキャップ・インデックス(全世界株式インデックス、組み入れ数8000)に比べ組み入れ数が少なく、セクターも偏りがあるため30年後という全く読めない未来の株価がより予想しづらいためです。
基本的にインデックス投資は途中解約することを想定しないためあなたが30年後に一番安定して(重要!!)上昇すると考えるインデックスを選びましょう。
QQQ組み入れ銘柄上位
VT組み入れ銘柄
VTならもしAppleが大暴落してもQQQの5分の1の被害で済みます。
逆にAppleが暴騰した場合はQQQが5倍儲かりますね!
どちらが好ましいかは好みや考え方によると思います。
おまけ
また同記事にはこんな図も示されています。
この図はトータルリターンが大きくマイナスになった次の年は大きくプラスのリターンになっているということを示しています。
それは大きく下げれば元の価格に戻るだけでも大きくプラスになるので当たり前なのですがS&P500という指数がどれだけ底堅い(下がってもすぐに上がる)ものかがわかる図となっています。
まとめ
最強のリターンを誇るS&P500でも30%はトータルリターンがマイナスになる。
30年後に上昇し続けていると考える指数を選び、ひたすら保有し続けよう!
評価額の変動でポートフォリオを変えたくなるのならポートフォリオは無視してドルコスト平均法でひたすら積み立てるのがおススメ。それでも積み立て後半は大きく資産が値動きすることを理解しておこう!
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