Twitterなんかでは頻繁に話題になってるドルコスト平均法の是非についてですが、いろいろな用語や同じ用語でも人によって定義が違ったりして見ている方はどれがどう違うのか判断に難しいと感じました。
この記事ではドルコスト平均法の投資法としてのメリット・デメリットをなるべく簡潔にわかりやすい定義で伝えたいと思います。
ドルコスト平均法を理解できたら初心者卒業です!
はじめに
自分はドルコスト平均法での長期積み立て投資は初心者に間違いなくおススメできるものであり、自分もドルコスト平均法で投資信託に積立投資をしています。
こちらの記事でもおススメしています。
ですがおススメしている理由はドルコスト平均法のメリットである
- 投資開始のタイミングを図る必要がない
- 値動きをそれほど気にする必要がなく、精神的に続けやすい
- まとまった資金を最初から持っていなくても投資に参加できる
があるからです。
投資初心者は
- 相場の動きが読めない
- 値動きで一喜一憂してしまう
- 投資に回せる資産が少ない
というのが当たり前であるためドルコスト平均法のメリットを大きく受けることができます。
自分はドルコスト平均法で投資していますが、ドルコスト平均法の理論が好きでやっているというより、給料が毎月振り込まれるという性質上、結果的に毎月、同額の投資になりますのでドルコスト平均法になってしまうのです。
分散投資について
ドルコスト平均法は時間分散の一つの手法です。
分散投資についておさらいしましょう。
分散投資をするというのは常識です。
分散するのは自分の総資産のリスク(標準偏差)=その金融商品の一年あたりの平均のばらつきを小さくするのが目的です。
リスクという言葉を多用しますが、何のリスクかが重要なため文字数が増えてしまいますが全てリスクという単語には説明をつけていきます。
一般に投資家におけるリスクとは不確実性としてのリスク(標準偏差)を指します。ですがいろいろな場所でこのリスク(不確実性)以外のリスク(高値掴みや相場下落による損失拡大)が混在して議論していることが初心者にとって混乱の元になっています。
詳しくは前の記事で
不確実性というのは期待リターン5%の投資が3%や8%のようにブレてしまうことです。難しく言うと標準偏差(ばらつき)の大きさとも言えます。
投資信託であればリスク(標準偏差)がリターンのそばに書いてあります。
例えば楽天VTIのリスクとリターンは
過去1年のデータから計算されたリスク(標準偏差)は33%です。株式なのでかなり高いリスクになっています。
一方分散投資とは何か。
こちらは金融庁のHPからの引用です。
ドルコスト平均法は時間の分散に関する話題なのでここでは資産の分散や地域の分散に関してはあまり言及しないようにします。
地域の分散、がリスク(標準偏差)の軽減につながるかはまた議論があるので別記事で紹介します。(作成中)
資産(銘柄)の分散はあなたのポートフォリオのリスク(標準偏差)を一般的に下げます。こちらも詳しくは別の記事で(作成中)
ドルコスト平均法は時間分散の一つの方法
ドルコスト平均法の定義はWikipediaによると「資金を分割して均等額ずつ定期的に継続して投資する」とあります。
この記事ではこのような定義に基づいて議論していきます。
ドルコスト平均法のメリットの各証券会社の資料を提示します。
楽天証券
投信積立4つのメリット | 投信積立 | 投資信託 | 楽天証券
SBI証券
SBI証券|株・FX・投資信託・確定拠出年金・NISA
投資するならSBI証券。株、FX、投資信託、米国...
野村証券
積立投資
無理なく始める資産作り、積立投資のページ。積立投資の特徴や、ドルコスト平均法、長期投資などについて解説します。
と言った書き方がされていました。
もうこの時点で楽天証券の資産分散という言葉が若干怪しいですが基本的には
ドルコスト平均法=時間分散の一つの手法
と言えます。
ここでの時間分散は投資のタイミングを複数回に分散するという定義です。
補足ですが
長期投資によるリスクの時間分散効果というものもあります。
時間分散という単語が入っているので紛らわしいですがこの時間分散は同じ金融商品を長期に持ち続ける(時間を長くかける)といった分散によるリスク(定義なし)の減少効果を議論するものです。もちろんリスク(定義なし)の定義によって効果があったりなかったりします。
長期投資でリスク軽減はウソ!?【リスクとリターンの基礎知識】で解説しています。同じ時間分散でも定義が異なるのでごっちゃにならないようにしましょう。この長期投資を時間分散と言う人もいるのでややこしいのですね。
ドルコスト平均法は平均買い付けコストを安くすることができる?
証券会社が説明している通り
平均買い付けコストを安くすることができる
というのは果たして本当なのでしょうか。
平均買い付けコストが下がる=利益が上がるというのは簡単に理解できると思います。
なぜなら損益は(現在の評価額)-(平均買い付けコスト)×所有株数で計算できるからです。
先ほど紹介した3つの証券会社のドルコスト平均法では全て一括投資よりも平均買い付けコストを下げてしました。
ですが実はこのシミュレーションには穴があります。
穴の説明をするためにいくつか前提を付け加えます。
自分がおススメしているのはインデックス型投資信託におけるドルコスト平均法による長期積立投資です。
インデックス型投資信託に投資する前提としてそのインデックスが長期的に右肩上がりで成長するといった予想があります。
先ほどの3つの証券会社でのシミュレーションでは多少評価額はプラスになっていますが、数%の増加に過ぎず、ドルコスト平均法にひいきしすぎていると言えます。
例えばみなさんが良く投資しているVTI(楽天VTI)ですが20年で約3倍になっています。
感覚でわかると思いますが右肩上がりの相場ではドルコスト平均法で平均買い付けコストを下げることができません。
例えばVTIに2001年に一括投資すれば平均買い付けコストは約60ドルです。
ですが5年毎に5回に分けて同金額ずつ時間分散(=5年毎の時間分散)して投資した場合は約90ドルになってしまいます。(かなりざっくりした計算です)
つまり我々が実際にドルコスト平均法によって投資するような対象(VTIなど)において平均買い付けコスト減少効果はない(もしくは少ない)と言えます。
注意としてはドルコスト平均法による平均買い付けコスト減少効果が出る相場も存在します。
ドルコスト平均法による平均買い付けコスト減少効果が出る相場
どんな時ならドルコスト平均法による平均買い付けコスト減少効果が発揮されるのでしょうか。
具体的には先ほどの各証券会社のU字型、おわん型と言われる相場です。
もちろん最大限この効果が発揮されるのは右肩下がりの相場です。(この場合別名「永遠ナンピン地獄」とも言います。笑)
実際我々が投資する際に敢えて平均買い付けコスト減少効果を期待して時間分散(ドルコスト平均法含む)をする場面はコロナショックのように「数十年という単位なら右肩上がりが予想されるが、ここ数年は大きく株価が下がる可能性も比較的高い」という相場のときです。
この場合は時間分散(ドルコスト平均法含む)により平均買い付けコスト減少効果が期待できます。
つまりあくまで時間分散(ドルコスト平均法含む)を平均買い付けコスト減少効果という点を最大限活用したければ暴落相場のときのみ細かく入金し、その他の安定した右肩上がりの相場では入金しないという方法がベストです。(機会損失を無視して平均買い付けコスト減少効果のみの最大化を重視した場合)
でも基本右肩上がりが前提の商品(投資信託)に投資するためこの方法では暴落時以外いつまで経っても入金できませんね・・・
リスク(定義なし)の軽減にドルコスト平均法は有用なのか
平均買い付けコスト減少効果はなくともリスク(定義なし)軽減効果はあるのでないかという意見もあります。
ここのリスクの定義付けが非常に難しいです。
そもそもいろいろなサイトでドルコスト平均法はリスク(定義なし)の減少効果があると言っていますが何のリスク(定義なし)かによってそのリスク(定義なし)を下げる価値があるかどうかが変わってきます。
リスク定義① リスク(標準偏差)
長期投資でリスク軽減はウソ!?【リスクとリターンの基礎知識】
を読んだ方ならわかりますね。
ドルコスト平均法だろうがどんな時間分散だろうが一括投資だろうが証券会社のHPのリスク(標準偏差)やリターン(年率)をいじることはできません。
つまり不変です。
リスク定義② リスク(評価額の不確実性)
少しこのリスク(評価額の不確実性)を評価するのはややこしい説明をしなければなりません。
やはりドルコスト平均法と比較されるのは一括投資なのでこの2つを比較し、どちらがこのリスク(評価額の不確実性)において優秀か考察します。
株式インデックスに積立NISAで月3.3万円を20年積み立てるのと792万円一括投資し、20年放置するのを比較します。(税金は無視です)
一括投資
ドルコスト平均法
これは同時にリスク(元本割れする可能性)も評価しています。
リスク(評価額の不確実性)はどちらが高いかわかりますか?
正解は積立投資です。
上位下位30%(10%)の金額の差がリスク(評価額の不確実性)になるからですね。
ですがリスク(元本割れする可能性)は一括投資の方が少ないです。
期待リターンがプラス(右肩上がりの相場)だからじゃないの?
そのような指摘もあると思うので次にリターンを0にして再計算します。
一括投資
ドルコスト平均法
またリスク(標準偏差)を下げた場合も提示します。
一括投資
ドルコスト平均法
残念なことにリスク(元本割れする可能性)は一括投資の方が優れています。
あくまでドルコスト平均法が勝っているのはリスク(評価額の不確実性)です。
ですがこれは当たり前で自分の資金をリスク資産にあてがう時間が少ないからですね。
リスク(評価額の不確実性)は投資金額×投資期間の合計なので
青(ドルコスト平均法)よりオレンジ(一括投資)の方が面積が広い=リスク(評価額の不確実性)が高いのは当たり前です。
同様に前回お伝えした長期投資がリスク(評価額の不確実性)を上げるというのも
少し青のグラフは正確ではありませんが5年続けたドルコスト平均法より10年続けたドルコスト平均法の方が面積が広いためリスク(評価額の不確実性)が高いと言えます。
リスク定義③ リスク(1年での最大値動き)
実はこちらも普通に考えればわかることで時間分散(ドルコスト平均法含む)したか一括だったかは影響を与えません。
あくまで現時点での評価額とリスク(標準偏差)からリスク(1年での最大値動き)は決まります。
一括投資よりも評価額が少ない時点でのリスク(1年での最大値動き)はもちろんドルコスト平均法が少ないですし、最終的に同じ評価額になれば同じリスク(1年での最大値動き)になります。
リスク定義④ リスク(平均買い付けコストが上がるリスク)
先ほどの証券会社のある特定の条件下での平均買い付けコストを安くすることができる効果を理由としてリスク(平均買い付けコストが上がるリスク)を下げることができると話す人がいます。
別名:高値掴みのリスクです。
ですが先ほど説明したとおり相場によってこのリスクはドルコスト平均法で上がることも下がることもあるのでドルコスト平均法による普遍的なリスク(平均買い付けコストが上がるリスク)減少効果はありません。
ただし先ほどの例でもあるようにリスク(標準偏差)や相場によってはドルコスト平均法でリスク(平均買い付けコストが上がるリスク)を下げることもできます。
リスク定義⑤ リスク(相場下落による損失拡大)
あるサイトでは「ドルコスト平均法はリスク(相場下落による損失拡大)を下げる」と言っていました。
まぁこれは・・・当然ですよね。
下落相場(右肩下がり)であれば先ほどの「右肩上がりの相場では平均買い付けコストを下げられない」の逆になり「右肩下がりの相場では平均買い付けコストが下げられる」となります。
一括投資に比べ平均買い付けコストが下げられるのであればリスク(相場下落による損失拡大)は下がって当然です。
相場が下落することを予期できる人はいないこと、インデックス型投信積立は右肩上がりのインデックスに投資することからあまり意味のあるリスクヘッジではありません。
まとめ
ここでドルコスト平均法によるリスク(定義なし)についてまとめてみます。
ここでは5種類のリスク(定義なし)について書きましたがこれ以外の定義をされているリスク(定義なし)も存在するのでリスク(定義なし)が上がるとかリスク(定義なし)が下がるなどという言葉にはあまり振り回されず、実際にどの数値や可能性が上がって下がるのか考えるようにしましょう。
- 上昇:リスク(元本割れする可能性)※右肩上がりの相場に限る
- 不変:リスク(標準偏差)=一年あたりの評価額のばらつき
- リスク(1年での最大値動き)
- 減少:リスク(評価額の不確実性)=リスク(標準偏差)の和
となります。
気づきましたでしょうか?
前回の長期投資におけるリスクの真逆なのです。
よーし!
ドルコスト平均法で長期投資すればリスクが相殺されて実質0だね!
一部ではそうなるかもしれませんが、0にはもちろんなりません!笑
元本割れがとにかく怖い人はドルコスト平均法なんてしない方がいいじゃない・・・
その通りです。
一括投資と比較してドルコスト平均法の方が最終的に同じ金額を投資するならリスク(元本割れの可能性)は低くなります。
ですが冒頭で説明した通り、
- 投資開始のタイミングを図る必要がない
- 値動きをそれほど気にする必要がなく、精神的に続けやすい
- まとまった資金を最初から持っていなくても投資に参加できる
といったメリットがあるので初心者にはおススメしています。
というより一般人においては結果的にドルコスト平均法になってしまうのです。
実を言うと「投資開始のタイミングを図る必要がない」「値動きをそれほど気にする必要がなく、精神的に続けやすい」というのはあくまで精神面でのメリットのみです。「まとまった資金を最初から持っていなくても投資に参加できる」というのもメリットと言うよりまとまった資金がなければ他に選択肢がないというだけのことです。でも精神的な安定が投資においては重要と自分は考えますので結局勧めています。
あくまで精神的なメリットが大きいのです。
まとめるとドルコスト平均法は「精神的に優れている投資方法」ということですね!
おまけ 「投資開始のタイミングを図る必要がない」は本当?
こちらもいろいろな状況、視点からの意見があるため一概に本当とは言えません!
ただドルコスト平均法の場合、小額からスタートすることになるので正直言って長期で見るとほぼ誤差みたいなものです。
初回一括投資からドルコスト平均法へ移行する場合もちろんこの一括投資するタイミングはそこそこ重要になります。
唯一ドルコスト平均法の始め時でないと言えるのはバブル相場みたいなどんどん上昇(しかもどこかで必ずバブルが崩壊する)し続けている相場のときですが、すぐバブル崩壊すれば最も良い始め時とも言えますし、相場が読めない以上あまり考慮する価値は低いと考えます。
それよりも銘柄選択の方がよっぽどリターンに影響を与えます。
時間分散の他の方法
もちろん時間分散の方法はドルコスト平均法だけではありません!
その他の時間分散の方法とドルコスト平均法との比較を考察します。
積立間隔はどれくらいがベスト?
一つ良さげなデータがありました。
毎月・毎年・5年毎で同じ額をTOPIXとS&P500というインデックスで運用した場合のパフォーマンス(利益)を見たものです。
当たり前ですが毎月が一番優れています。同様に考えると毎月より毎日積立が優れていると考えられます(あくまで手数料無料の場合)
感覚的にもズレはないですね。
当たり前ですが毎月積立の方が5年毎の投資に比べ先ほどのリスク(元本割れする可能性)を下げることができますし、複利効果も高まる(=リスク(評価額の不確実性)が上昇)のでパフォーマンスが良いのです。
まあ毎週とかにしても良いにですが計算がシンプルになる毎月運用で自分はやっていきます。
タイミング積立投資は意味がある?
ドルコスト平均法、一括投資以外の手法として自分で下がったと思うタイミングで投資をするというタイミング積立投資(名前はいろいろ)という方法があります。
繰り返しになりますがドルコスト平均法の定義は「資金を分割して均等額ずつ定期的に継続して投資する」です。
タイミング積立投資は一括投資のように一括で投資できる金額の全てを投資するわけではないですがドルコスト平均法のように定期的に毎月購入するわけではありません。
ですが広い意味では時間分散の手法を取っています。
ドルコスト平均法同様に時間分散はリスク(元本割れする可能性)を上昇させます。
ドルコスト平均法に比べ優れた投資方法なのでしょうか。
このあたりは人によって意見が様々です。
肯定派と否定派の意見を一つずつ紹介します。
肯定派
今までの経験からすると右肩上がりのインデックスにおいても10年に一度程度暴落が起きることが予想される。
毎月一定の積立をするより、その暴落時に合わせて大量に投資することでドルコスト平均法より高いリターンを得ることができる。
否定派
素人には株価が読めないという前提条件の元で投資を行っている。
だからインデックス型投資信託に積み立てるのだ。
自分が暴落したと思ってもそこが底である保証はない。下手に株価を予想するのではなく、淡々と積み立てることこそ大事だ。
・
・
・
どちらも話としては筋が通っているように見えます。
ですが「平均買い付けコストを安くする効果」=リスク(平均買い付けコストが上がるリスク)を下げる効果に関してはもし上手くタイミングを図れるのであればドルコスト平均法よりタイミング積立投資が勝る可能性があります。
あくまで上手くタイミングが図れればの話です。
ですがこのタイミングは少しの得で良いのであればそれほど難しくありません。例えばリーマンショックやコロナショックなど明らかな暴落相場のときに少しだけ投資額を増やしたり、スポット購入すれば良いだけだからですね。
ですがその分投資に使わない現金を保有しておくことになるためリスク(元本割れの可能性)は上昇してしまいますし、機会損失の増加や複利の恩恵などを考えるとどこまで効果があるかは不明です。
個人的には精神的に後悔する可能性、手間が増えることを考えるといつも通りドルコスト平均法による時間分散で良いのではないかと考えています。(これは個人の好みですね)
投資できる金額を全てをその都度一括投資
給料が入り、現金が増えたタイミングで投資できる金額を全て投資する方法があります。
これにより時間分散によリスク(元本割れする可能性)の上昇を理論的に最小に抑えることができ、機会損失も最小になります。
「平均買い付けコストを安くする効果」に関しては右肩上がりの相場であれば長期的には最も「平均買い付けコストが下げられる」と言えるでしょう。
一括投資同様に右肩上がりの相場においては最も効率(今まで挙げたリスクに対するリターン)が良い方法です。
デメリットを上げるとすれば短期的にリターンでドルコスト平均法を下回る可能性があるためこまめに評価額を気にする人には少しストレスになってしまったり、直後に暴落が来ると狼狽売りしてしまう可能性があることくらいですかね。
どちらもあくまで精神面でのデメリットになります。
精神的なものを除けばやはり最大効率です。
まとめ
リスク(元本割れする可能性)や平均買い付けコストの最小化(=リターンの最大化)という点で右肩上がりのインデックス型投資信託に投資する場合、一括投資が最大効率です。
ドルコスト平均法は精神面でのメリットが主であることから初心者にはやはりおススメできますが、投資に慣れた方の場合は別の方法も十分考慮に値します。
それとドルコスト平均法が良いというより、ドルコスト平均法しかほとんどの個人投資家はできないというので結果的にドルコスト平均法による投資になってしまうと考えます。
個人的には投資の失敗の最大の要因は「投資を辞めてしまうこと」だと考えます。ですので精神的な安定がかなり重要視されるのです。
自分がインデックス投信積立をおススメしているのはとにかく精神的に負担が少ないからです。
今回の話が理解できなくてもドルコスト平均法による投資で特に問題はありません。
精神的にタフな人、長安定した収入や多額の資産を保有していてリスク許容度がとても高い人は効率を上げるために一括投資してくださいね!
私見
長期投資におけるリスク(元本割れする可能性)の低減効果、リターン(≒リスク(評価額の不確実性))の大きさから若い内(長期で投資が継続できるなら)は株式一択と考えています。
債券や金などのリスク(標準偏差)が低い資産をポートフォリオに含ませるかどうかは資産(銘柄)の分散のお話の時に考察しますが、基本的にはリスク許容度に合わせて株式:現金の比率を調整することであなたの総資産のリスク(標準偏差)を調整するのが良いと考えます。
ですが現時点では50代になったらリスク(値動きによる資産減少)減少のために資産の一部を債券や金に移行し、また現金比率も増やしていきたいと考えます。
リスク許容度は常に変動するものなので変動したら投資対象を見直そうと思います。
自分がこのような記事を書きたいと思ったのはひたすらドルコスト平均法で先進国株式インデックスに積立をし、FIREした後、4%ルールに則って老後を過ごそうと考える人を見かけたからです。
自分は医師免許があり、将来のリスク許容度は非常に高いと言えると思います。自分の場合は最悪今のインデックス投信積立が失敗しても生活や精神面でのダメージは許容できます。
ですがもしFIREするとなると今後の収入がなくなり、非常にリスク許容度が下がります。
なのでリスク許容度を過大評価もしくは長期投資におけるリスク減少効果の勘違いで今の投資方法のリスクを過小評価していると、いざFIREしようと思ったときにどうしようもなくなってしまう可能性があります。
証券会社のHPは証券を売るプロが作成しているので消費者(我々)にとってフェアではないのです。
自分はできるだけフェアな条件で投資をみなさんにしていただきたいですし、それを発信できるようにこれからも勉強するつもりです。
よく4%ルールで○○万円貯まったらFIREできる、FIREしたなどの記事がありますが、どれだけの確率で失敗してしまうのか、過去のデータから分析してみようと思います。(作成中)
再度まとめ
まとめると一括投資と比較してドルコスト平均法で減少できるリスクは「精神的に不安定になり投資が継続できなくなるリスク」でした。(手間がかからないというメリットもありますね)
ドルコスト平均法ではメリットはほとんど精神面のみ、デメリットはみなさんが一番恐れると考えられるリスク(元本割れする可能性)の上昇です。
こう書くとドルコスト平均法はあまり良い投資方法には見えないかもしれません。
繰り返しますが投資において精神の安定はリスク許容度にも大きく影響を与え、かなり重要な要素と考えているで自分はやはりドルコスト平均法で投資を続けていきます。
コメント
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