【おススメしません】株主優待投資

株主優待はあくまでおまけ。
株主優待のために株を買うのはリスクが高いことを理解しよう。

株主優待とは?

高配当株投資の一つの方法です。

高配当株投資とは

でも紹介しています。

株のキャピタルゲインで利益を得るのではなく、インカムゲインにより利益を得ようとする考え方です。

高配当株投資では株を保有しているとその株1単位に対し、配当金と呼ばれる配当収入が毎年得られます。

株主優待とはある一定数の株を持っているとその株数に応じて現金ではなく、割引券や商品などのモノがもらえる制度です。

ここで注意が必要なのが、配当金は1株あたりいくらと決まっていますが、株主優待は大抵100株以上保有することが条件になります。

つまり99株持っていても株主優待はもらえません。

そして株主優待をもらうためには多くの資金が必要になることが多いです。

株主優待はどんなものがあるの?

有名な株主優待を見てみましょう。

吉野家ホールディングス(9861)の株主優待

みなさんご存知吉野家では株主優待で食事券(同グループの吉野家、はなまるうどん、京樽で使用可能)がもらえます。

年2回、持っている株数に応じて金額が変わります。

現在100株で3000円相当、1000株で6000円相当、2000株で12000円相当の食事券です。年2回もらえるので100株保有しているなら6000円/年相当です。

勘の良い方は気づいたかもしれませんが、効率だけ考えるなら100株だけ保有するのが良いです。200株もっても倍の食事券がもらえるわけではないからです。

またこの吉野家ホールディングスの株は1株あたり20円の配当金が受け取れます。

配当金ももらえて食事券も年2回もらえてとてもお得ですね!

ただこの株主優待を受け取るためには最低100株持つことが必要ですので注意です。

吉野家ホールディングスは1株2670円(2020/1/22)です。(図のものは株価取得日が違うので若干株価が異なります。)

つまり100株買うには267000円必要ということです。そこそこ必要ですね。

ここで利回りを計算してみます。

株主優待のコスパが良い100株保有するとします。
まず配当金が100株×20円=2000円/年。
そして食事券が3000円×2で6000円/年
計8000円の配当ということになります。

8000÷267000=約3.00%となり今の株価では利回りは年3%という結果でした。

図の優待利回りと配当利回りを合計すると3%になりますね。

果たしてこの利回りは高いでしょうか。

そう!低いです。

なぜなら自分の勧めているインデックス型投信積立では年約5~7%が今までの平均だからです。

ちなみに自分がやっている日本高配当株投資は全体で年約4%の利回りになっています。利回りだけを考えたらインデックス型投信積立の方が期待値は高いですが自分にとっては日本株への分散投資という意味合いや個別株投資への勉強という意味合いもあります。

つまり配当(配当金+株主優待)目当てでこの株を買ってもそれほど利回りが良くないのです。

自分は高配当株として約4%の利回りは欲しいと考えています。

もちろん吉野家がこれから業績を伸ばして株価自体が値上がりしたり、これから配当金や株主優待の食事券の金額が上がる可能性はあります。

しかし現時点で高配当株投資としてはお買い得でない(株価が高すぎる)と考えます。

吉野家が高配当株投資に向かないのはわかったけど他の株ならいいのがあるんじゃないの?

そこで株主優待込みの利回り(配当金+株主優待)が高い株について検討してみましょう。

株主優待利回りランキング - みんかぶ
株主優待利回りランキング!優待利回りの高い銘柄を総合・月別にランキングしています。優待利回りや投資金額での並べ替え、カテゴリの絞り込みも可能。あなたの知りたい条件で絞って検索できます。気になる銘柄があればお気に入り登録も可能です。

このサイトには株主優待込みの利回りのランキングがあります。

1位のVTホールディングスを見てみましょう。

VTホールディングス(7593)の株主優待

なんと年利86%もあります!

配当金だけで利回りは4.32%もあり、100株保有で新車・中古車購入時利用優待券(30,000円)1枚、車検時利用優待券(10,000円)1枚、レンタカー利用割引券 5枚(一般料金表から20%割引またはインターネット料金表から10%割引)がもらえます。46000円で100株保有することができるので40000円分のクーポンを利用できれば利回りは80%を超えるのです。

この株は買いでしょうか?

自分は買いません。

なぜならこの割引券を利用する可能性が非常に低いので無価値に等しいからです。

しかしこの株は優待利回りだけでなく配当利回りだけで見ても4.32%は悪くないというかむしろ良い数字です。

なので実質配当金だけでも高配当株と言えます。

しかし自分にとってはこの高配当株は魅力的ではありません。

高配当株として買わない理由は配当性向が高いこと(0.4以上である)とEPSが上昇傾向にないことが主な理由です。

「配当性向」「EPS」は専門用語です。
配当性向:その期の純利益(税引後利益)の中から、配当金をどのくらい支払っているかをパーセンテージで表したもの
EPS:1株当たりの最終的な当期純利益

この株を買うなら他の安定した企業に追加投資します。笑

専門用語は興味のある方のみ調べて見て下さい。特にしらなくても投資はできます。

どうやったら優待がもらえるの?

配当金と同じように「権利付き最終日」に指定数の株を所有している必要があります。

「権利付き最終日」に保有していれば数か月後にその商品が送られてきます。

じゃあ権利落ち日前日に買えばいいんじゃない?

株主優待をもらうことが目的であればそれでも良いです。

しかし、同じように考える人が多いため権利落ち日の直前は株価が上昇してきます。

「権利付き最終日」直前に割高な株を買って、その後すぐ売ろうとすると、「権利付き最終日」を境に株価が下がるため株価の売買で結局損してしまうことが多いです。

なので権利落ち日だけ保有するのはあまりおススメしません。

配当金でも「権利付き最終日」に保有していれば配当金がもらえるため同じことが言えます。配当金・株主優待の「権利付き最終日」直前に買うのはやめましょう。

むしろ長期保有することが目的であれば権利落ち日直後の株価が下がったタイミング購入することがおススメです。

自分が株主優待投資をしない理由

①株主優待を無視して投資した方が小額分散投資ができる

株主優待を考慮して利回りを計算すると100株単位で株を購入する必要があります。

今持っている日本株は1銘柄につき数千円~20000円程度なため100株持つとなるとかなり偏りが出来てしまいます。

自分はリスク分散のために分散投資は必須だと思うので一度に多い数を購入すると他の株に分散できなくなってしまいます。

②優待を使わないと利回りが得られない

優待券をもらっても使用できなければ無意味です。

使用期限があったり、そもそも普段だったら使わないサービスの引換券であれば現金と同じ価値とは言えません。

そういったことを気にして券を消費していくのは面倒なのでやはり現金で配当金をもらえる方が楽です。

まとめ

高配当株投資として株主優待ありの株に投資するときは株主優待込みの利回りを考慮する。

100株単位で保有する必要があるため分散投資はまとまったお金がないとできない。

多額の資産、絶対に余すことなく利用できる優待がある場合のみ検討しましょう。

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コメント

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