【医師以外の方必見!!】医師の基礎知識

ここでは医師のリアルについてお話します。

医師の給与

医師の給与形態をみなさんご存知でしょうか。

普通のサラリーマンは一つの会社で働き、給料をもらいます。

医師(勤務医)は基本的にサラリーマンと一緒ですが「バイト」と呼ばれる「非常勤」での勤務があります。大学院生の場合、大学での給与は微々たるものなのでこの「バイト」が主な収入源になります。

では「バイト」の時給はいくらくらいだと思いますか?

医者だから5000円くらいもらえるんじゃない?

正解は

時給10000円!

です。

医師の時給は大体相場が10000円で、当直であれば一晩数万~数十万の給与がもらえます。
仕事の忙しさもピンからキリまであって、トイレに行く暇もない程忙しいバイトもあればほとんど何もしなくても病院にいるだけでいいバイトもあります。(もちろん当直は時給10000ではないです。)

バイトは基本的に各医局から割り振られます。楽で高収入の「おいしいバイト」は基本的に医局が持っています。

医局がなぜ「おいしいバイト」を多く持っているかというと、バイトを雇う側からもメリットがあるからです。「ある一定の質を持った医師が担保される」「医師の供給が安定している」などが挙げられます。に求人サイトなどで見つけるバイトはやや医局からのバイトに比べると質が落ちることが多いです。

今Dは大体月3~4回の当直、月4~8回の日勤のバイトをしています。

大学からの収入を1とするとバイトでの収入は8~9くらいです。

大学に関して言えば無給医などと巷では騒がれています。ここだけの話無給で働いている、残業代が出ていないの医師がいるのは間違いないです。(笑)

この通り多数の病院から給与をもらっていますが大学含め全て「非常勤」扱いなため各種社会保険料(年金、健康保険料)などは自分で払わなければなりませんし、退職金、厚生年金はありません。

ボーナスは基本的にありません。

支出として学会の年会費(年10000円程度×自分の専門分野毎)、認定医・専門医のための学会参加費(交通費、宿泊費)、書籍代、聴診器などの道具代などはもちろん経費で落ちることはなく、自腹になります。

なので一般的な会社員、公務員と比べると自分で資産運用しないでもし将来今と同じ給与水準で働けなくなった場合困ることになります。

開業医と勤務医の違い

みなさんご存知の通り収入は「開業医」>「勤務医」です。

開業医は勤務医の倍近くの給与があると言われています。

ただ医療以外の分野(人事、総務含む)の仕事も増え、やはり院長、つまり経営者として働くことになります。

また週3日の休みと1日3時間の昼休みがありますが、それでも激務であり、休日の勉強会、健診の仕事、待機業務など看板に書いてある時間以外もたくさんの仕事があります。

あとは大きな病院に比べ仕事が単調(ルーチンワーク)になりやすいのもデメリットと言えます。(逆にそれが好きな人もいますが。。。)

また開業すれば全てうまくいくとは限らず、親から受け継いだ病院でなければ多額の借金(億近く)をして開業することになるためリスクが高いです。

勤務医は周りにたくさんの医師がいるのでお互い刺激になり、学べることも多いです。

忙しさも診療科と病院を選べばかなりコントロールできます。

余談ですが麻酔科は勤務医の中でもダントツで給料が良いです。(笑)

医師の忙しさ

開業医は概ね忙しいと考えてよいです。

勤務医は診療科や病院によって忙しさは違います。

基本的に急性期病院(重症を診る病院)程忙しいです。

だからと言って急性期病院は給料が高いわけではなく、慢性期病院の方が給料が良い場合もあります。

ただ急性期病院と慢性期病院では医師として成長できる経験の量に明らかな差があるため若いうちはみんな急性期病院で働きます。

そのままずっと急性期で働く人もいれば、慢性期病院に移る人もいます。やりがいは急性期の方が上と感じます。ここらへんは何のために医師になったかで考え方が変わると思います。

特に忙しい科は「心臓血管外科」です。これはどの医師に聞いても満場一致だと思います。

自分の聞いた話では2~3日に1回は病院で寝泊まりし、緊急手術の場合は深夜12時間かけて手術した後にまたそのまま日勤(通常の勤務)で手術に入ることもあるそうです。余裕で72時間連続勤務もあり得ます。

内科の場合緊急手術はないですが、院内で担当患者が急変し、夜中に呼び出されることはあります。

そしてそのまま日勤に入ることもあります。また医師は当直(夜勤)明けも普通に勤務で36時間以上働くことはざらにあります。その時はパソコンでカルテ打ちながら寝てしまうこともあります。

もし髭をそっていない医師がいたら当直明けかもしれません。(笑)

つまり激務な医師とそうでない医師とかなり差があるので医師だから忙しいというわけではありません。そして大抵忙しい人ほど給料が安いです。(´;ω;`)

きちんと頑張りが評価される世の中になってほしいものです。

医師あるあるですが夏休みを取らない人が一定数います。もしくは夏休み中に病院にくるタイプもいます。なぜなら休むと休み明けの仕事が増えるためです。外来を休むにはその日の外来の患者様を別日で診ることになるのでその前後で忙しさが増えます。そうなるくらいなら休みはいらないよという医師がいるのです。今は厳しくなって休みを強制的に取らされますが。(笑)

医局

医師には医局(~大学~科)に属している医師とそうでないフリーの医師がいます。

ちなみにDr.Xの大門未知子はフリーの外科医です。医局にはいろいろなメリット、デメリットがあります。(普通外科はチームでやるのでフリーの外科医はかなり珍しいと思います。)

メリット

周りにたくさんの医師がいて刺激になる。
上級医からいろいろ教えてもらえる。
「おいしいバイト」が揃っている。
就職先を斡旋してもらえるので就職に困らない。
万が一病気やケガになった時に助け合える。

デメリット

へき地の関連病院などで自分が仕事をしたくない所でも仕事をする必要がある。
(大学病院はその地域の医療を守る役割もあるため)
教育や研究などの臨床以外の分野でやらなければいけないことが増える。
(いろいろな経験ができるというメリットでもありますが、、)
安い給料で大学病院で働く必要がある。
(給料を市中病院と同じにすると大学病院は経営が成り立たない)
人間関係でのいざこざがあるかもしれない。

自分は医局に入っています。
昔は医局に入るのが当たり前でみんな研修が終わると大学病院に戻っていましたが、今は研修後フリーの医師としてそれぞれ病院に就職したりする人が多くなってます。
特に働く場所を制限されないというのがフリーのメリットみたいです。

当直

当直とは夜勤のことです。大抵18時頃~翌朝8時頃で給与は数万~数十万です。

急性期病院の当直は救急車をたくさん診ます。ほっとくと数時間で亡くなってしまうほどの重病人がいるのでストレスは高いです。

救急外来には酔っ払い患者、病院で暴力をする患者、道で寝ていて名前も住所もわからない患者、ただ心配な人、外国の方など本当にいろいろな人がいます。

給与は高いですが、精神的・肉体的にしんどいため若手医師が中心です。

逆に慢性期病院の当直は死亡診定や処方などくらいであまり仕事は大変ではないです。眠る時間も十分あります。もちろん給料も安くなります。

このように一つ「当直」といっても様々です。ただどちらにせよ病院でいつ電話がなるかわからない状態で寝るのはストレスになります。

「待機」
「待機」という制度があります。これは何をしててもいいのですが呼ばれたら15分以内に病院に着かなければならないなどと決まっています。
有名なのは「循環器内科」で緊急でのカテーテル治療の際は時間との勝負なので必ず大きな病院には待機の循環器内科がいます。
いつ呼ばれるかわからない状態で家にいるのは落ち着かないものです。。。

研修医ってなに?

医学部の6年生で医師国家試験に合格すると医師免許がもらえます。

その次に医師は初期研修医として2年間「研修指定病院」で働き、いろいな科(必修科などもある)をローテーションします。

研修指定病院は指導の認定を持っている医師がいてそれなりの多数の診療科がある病院になります。

初期研修医が終わるとここからいろいろな選択肢があります。

大体医局に入局するのはこのタイミングです。

医局に戻る場合は大学病院で働くことが多いです。そのまま市中病院(普通の病院)で働くこともあります。

その場合の役職名が「シニアレジデント」つまり後期研修医です。

後期研修医は初期研修医の指導をしながらさらに上の上級医とともに診療に当たります。後期研修医は2~3年程度です。

それが終わると大学院に行き研究をしたり、勤務医としてそのまま働いたりします。

いわゆるドラマでよく目にする「研修医」とは初期研修医を指します。

社会に出たてのひよっこです。ですが給与は月給20~40万ももらえます。大抵先輩看護師さんにしばき上げられます。(笑)

質問受け付けます

他にも医師の仕事について聞きたいことがあればコメントください。
自分の経験の範囲でしか言えませんが。。。
たまに追記していきたいと思います。

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